病気と健康の話

【生活習慣】糖尿病など、病気だけじゃないお酒・運動の習慣にも、遺伝子は関わっていた―50 万組のきょうだい研究が示したそれでも変えられる未来―

はじめに ― 行動は遺伝子しない?

糖尿病や心臓病が家族に多いことは広く知られています。では、その病気を招く「タバコを吸う」「お酒を飲む」「休日は寝る」といった行動はどうでしょうか。生活習慣は本人の意志で決まるもの、と考える方が多いかもしれません。
2026 年 10 月、英国の科学誌 Nature Human Behaviour に、この常識に一石を投じる研究が発表されました。オーストラリア・クイーンズランド大学のYengo博士とVisscher博士らは、米国 23andMe 研究所の研究参加者から約 50 万組のきょうだいを解析し、喫煙を始めるかどうか(遺伝率 0.34)や飲酒(同 0.18)といった「行動」にも、2 型糖尿病(同 0.43)や喘息(同0.34)といった「病気」と同じように、遺伝子が直接かかわっていることを示しました(Yengo et al., Nat Hum Behav 2026)。
本コラムでは、この研究を軸に、欧米の権威ある最新論文 9 件を交えながら、「遺伝子は病気だけでなく、その病気につながるリスクである行動にも影響している」という事実をご紹介します。そして同時に、「それでも生活習慣の改善や医療の力で、未来は十分に変えられる」という、もうひとつの大切なエビデンスもお伝えします。

1. 「遺伝率」とは何か ― 「遺伝で決まる」という意味ではない

まず、何度も登場する「遺伝率」という言葉を整理しておきます。遺伝率とは、ある集団の中で人によって違いがあるとき、その違いのうちどれくらいの割合が遺伝子の違いで説明できるかを示す数字です。たとえば喫煙開始の遺伝率 0.34 とは、「タバコを吸い始める人と吸わない人がいる、その差の約 3 割が遺伝的な違いと関係している」という意味です。決して「あなたの喫煙の 34%は遺伝で決まっている」という意味ではありません。身長(遺伝率0.70)のように遺伝の影響が大きい性質でさえ、栄養状態によって大きく変わることを思い出していただくと、イメージしやすいと思います。
では、なぜ行動に遺伝が関係するのでしょうか。遺伝子は、脳の「快感・報酬」の感じ方、食欲や満腹感、ストレスへの反応、性格傾向などに影響します。米国ミネソタ大学などが約340 万人の遺伝情報を解析した国際研究では、喫煙や飲酒の習慣に関連する遺伝的変異が約4,000 個も見つかりました(Saunders et al., Nature 2022)。つまり「喫煙遺伝子」のような単一の遺伝子があるのではなく、効果の小さな無数の遺伝子が少しずつ積み重なって、行動の「なりやすさ」を形づくっているのです。
ただし、遺伝率を正確に測るのは簡単ではありません。家族が似ているのは、遺伝子を共有しているからだけでなく、同じ食卓を囲み、同じ価値観の中で育つからでもあります。さらに、親の遺伝子が家庭環境を通じて子どもに影響する「遺伝的養育効果」や、似た者同士が結婚する「同類交配」も、見かけの遺伝率を押し上げます。英国の Davies 博士らは、こうした偏りを取り除くには家族単位のデータが不可欠であると、2024 年の Nature 誌で強く提言しています(Davies et al., Nature 2024)。

2. 50 万組のきょうだいという「自然の実験」 ― 研究のしくみ

今回の研究が注目される理由は、その方法にあります。きょうだいは平均すると遺伝子の50%を共有していますが、精子や卵子がつくられる際の「遺伝子のくじ引き」によって、実際の共有率はきょうだいごとにおおよそ 40%から 60%程度の幅でばらつきます。同じ家庭で育ったきょうだいの中で、遺伝子をたくさん共有しているペアほど性質が似ているかどうかを調べれば、家庭環境の影響を差し引いて、遺伝子そのものの効果だけを取り出すことができます。この方法(きょうだい間 IBD 回帰法)は、遺伝率推定の「ゴールドスタンダード」とされています(Yengo et al., 2026)。
ただし、この方法は統計的な検出力が低く、精度の高い結果を得るには数十万組のきょうだいが必要です。これまで最大の解析は欧州系の約 12 万組で、身長と BMI に限られていました。今回の研究では、最大 547,126 組のきょうだいを、欧州系・ラテン系・東アジア系・アフリカ系の 4 つの集団にわたって解析し、14 の性質について遺伝率を推定しました。手法の妥当性を確かめるため、まず身長(0.70)とBMI(0.49)を検証したところ、過去の研究とよく一致し、自己申告データでも信頼できることが確認されました。
一方で限界もあります。データはすべて自己申告であり、測定誤差によって遺伝率がやや低めに出ている可能性があります。また東アジア系は約 1 万組と少なく、日本人に直接あてはめるにはなお慎重さが必要です。それでも、行動と病気の遺伝率を、家庭環境の影響から切り離して同時に示した点で、これまでにない重要な研究といえます。

3. 喫煙・飲酒・性格 ― 数字で見る「行動の遺伝率」

Yengo 博士らの研究では、行動にかかわる性質についても、統計的に明確な遺伝率が確認されました。喫煙を始めるかどうかが 0.34、飲酒量が 0.18、子どもの数が 0.27、そして「話す側か、聞く側か」という性格傾向が 0.48 でした。一方、身体活動量は 0.10 と低く、厳密な基準では統計的に確定的とはいえませんでした。行動のなかでも、遺伝の影響の大きさにはかなりの差があることがわかります。
これらの結果は、他の大規模研究とも整合しています。前述の約 340 万人の解析(Saunderset al., 2022)は、参加者の 2 割以上を非欧州系が占め、喫煙と飲酒の遺伝的背景が人種や民族を越えて共通していることを示しました。また米国イェール大学の Zhou 博士らは、107万人以上を対象に「問題のある飲酒」の遺伝的背景を調べ、110 の関連領域を同定するとともに、それがうつ病などの精神疾患や他の物質使用とも遺伝的に重なり合っていることを報告しています(Zhou et al., Nat Med 2023)。
運動習慣についても、約 70 万人を解析した研究で、余暇の画面視聴時間(テレビやスマートフォン)や中高強度の身体活動に関連する 99 の遺伝子領域が見つかりました(Wang et al.,Nat Genet 2022)。興味深いことに、画面視聴時間に関連する遺伝子は、筋力トレーニングで骨格筋での働きが変化する遺伝子に多く含まれていました。「体を動かしたくなるかどうか」は、気持ちの問題だけでなく、筋肉の体質ともつながっている可能性があるのです。

4. 2 型糖尿病と喘息 ― 病気の遺伝率と、見逃せない「家庭の影響」

病気についての遺伝率は、2型糖尿病が0.43、喘息が0.34、心臓・代謝疾患の負担が0.26、健康状態の自己評価が 0.15 でした(Yengo et al., 2026)。論文は、これらの病気のリスク因子に行動が含まれることを強調しています。高脂肪・高炭水化物の食事は 2 型糖尿病の、喫煙や食事は喘息のリスク因子です。つまり遺伝子は、病気そのものに直接はたらくだけでなく、病気を招く行動を通じても影響している可能性があるのです。
2 型糖尿病では、もうひとつ重要な発見がありました。双子研究では遺伝率 0.72、一般的な家族研究では 0.62 と報告されてきましたが、今回のきょうだい研究では 0.43 にとどまりました。そして、遺伝子の共有率とは関係なくきょうだい間で共通している要因(c2)が 0.25と、統計的に明確に検出されたのです。研究チームは、これまでの推定値と今回の推定値の差は、きょうだいが共有する家庭環境などによって説明できる可能性があると述べています。喫煙開始でも同様に、家庭で共有される要因が 0.17 と有意でした。
これは、私たち臨床医にとって大きな意味をもちます。2 型糖尿病や喫煙において「家族に多い」ことの一部は、遺伝ではなく、食卓の内容や家庭での喫煙習慣といった、変えることのできる環境によるものだということです。家族歴は「あきらめの理由」ではなく、「家族ぐるみで生活を見直すきっかけ」として受け止めることができます。

5. 遺伝子はどうやって「行動」を動かすのか ― 鍵を握る脳

遺伝子が行動に影響するしくみの多くは、まだ解明されていません(Yengo et al., 2026)。それでも、いくつかの手がかりは得られています。代表的なのが肥満です。英国ケンブリッジ大学の Yeo 博士とデンマーク・コペンハーゲン大学の Loos 博士の総説によれば、肥満に関連する遺伝子の多くは脳、とくに食欲を調節する視床下部で働いています。最も頻度の高い単一遺伝子性肥満の原因である MC4R 遺伝子の異常は、満腹感が得られにくくなることで食べすぎを招きます(Loos & Yeo, Nat Rev Genet 2022)。体重への遺伝の影響の多くは、「食べる」という行動を通じて現れているのです。
喫煙や飲酒でも同様です。ニコチンを受け取る脳の受容体の遺伝子や、アルコールを分解する酵素の遺伝子(ADH1B など)は、喫煙・飲酒行動の遺伝研究で繰り返し見いだされてきました(Saunders et al., 2022; Zhou et al., 2023)。日本人になじみ深い例では、お酒を飲むと顔が赤くなる体質(ALDH2 の遺伝的な違い)が、多量飲酒を起こしにくくすることがよく知られています。遺伝子は、体がその物質をどう処理し、脳がどう「心地よさ」を感じるかを通じて、行動の向きを少しずつ変えているのです。
さらに、身体活動の遺伝研究では、画面視聴時間を減らし運動を増やすことの病気予防効果の一部が、BMI を介している、あるいは BMI と絡み合っていることも示されました(Wang etal., 2022)。遺伝子・行動・体重・病気は一本の鎖のようにつながっており、どこか一か所に働きかけることで、鎖全体を変えられる可能性があります。

6. 双子研究より約 4 割低い ― 遺伝を「過大評価」しないために

今回の研究のもうひとつの重要なメッセージは、「これまでの遺伝率は高く見積もられすぎていたかもしれない」という点です。12 の性質について比較したところ、双子研究による遺伝率は、きょうだい研究による推定値の平均 1.7 倍でした。たとえば BMI は双子研究 0.74に対して今回 0.49、飲酒量は 0.40 に対して 0.18、身体活動は 0.47 に対して 0.10 です。研究チームは、全体として今回の推定値が双子研究より約 40%低いと結論づけています(Yengoet al., 2026)。
この差が生じる理由として、双子は年齢も育つ時期もまったく同じで環境をより強く共有すること、親の遺伝子が家庭環境を介して子に影響すること、似た者同士の結婚などが挙げられます。Davies 博士らも、一般集団を対象とした遺伝研究には、こうした要因が紛れ込みやすく、家族単位のデータで「直接の遺伝効果」を見極める必要があると指摘しています(Davies et al., 2024)。とくに行動にかかわる性質ほど、この偏りの影響を受けやすいとされています。
一方、遺伝率の推定値は欧州系・ラテン系・東アジア系・アフリカ系の間で大きな違いがなく、2 型糖尿病を除いて統計的な不一致は認められませんでした。遺伝子と行動の関係は、特定の人種に限った話ではなさそうです。ただし、現在の遺伝子解析(GWAS)で特定できている遺伝子は、きょうだい研究で示された遺伝率のごく一部しか説明できていません。遺伝子検査ひとつで個人の将来がわかる段階には、まだ至っていないのです。

7. 遺伝は運命ではない ― 生活習慣は遺伝リスクを上回る

「遺伝が関係しているなら、努力しても無駄では」と感じた方もいるかもしれません。しかし、エビデンスはその逆を示しています。米国ハーバード大学関連の Khera 博士らは、約 5万 5 千人を追跡し、冠動脈疾患の遺伝的リスクが高い人は低い人に比べて発症リスクが約1.9 倍になる一方で、禁煙・肥満でないこと・定期的な運動・健康的な食事のうち 3 つ以上を満たす人では、遺伝的リスクが高くても発症リスクが約 46%低いことを示しました(Kheraet al., N Engl J Med 2016)。
この結果は、より多様な集団でも確認されています。米国カイザー・パーマネンテの約 6 万人を 14 年間追跡した研究では、遺伝的リスクの高い人が、禁煙・地中海食型の食事・身体活動の 3 つをすべて満たすと、冠動脈疾患の発症が 52%低くなりました。さらに、1 人の発症を防ぐために生活改善が必要な人数は、遺伝的リスクが低い人で 34 人、高い人で 19 人と、遺伝的リスクの高い人ほど生活改善の恩恵が大きいことが示されています(Iribarren etal., Int J Cardiol Cardiovasc Risk Prev 2024)。
肥満についても重要な報告があります。500 万人以上のデータから作られた肥満の遺伝リスクスコアは、5 歳未満の時点で将来の肥満をある程度予測できるほどの精度を持つようになりました。ところが、米国の糖尿病予防プログラム(DPP)と Look AHEAD 試験の約 3,900 人を解析すると、遺伝リスクの高い人は生活習慣介入の 1 年目にむしろ多く減量できていたのです。ただし、その後のリバウンドも起こりやすい傾向がありました(Smit et al., Nat Med2025)。遺伝リスクが高い人ほど、短期の頑張りより「長く続けられる支援」が大切だといえます。

8. 遺伝を知って、どう向き合うか ― 自分を責めず、医療を味方に

「やめたいのにやめられない」「わかっているのに食べすぎてしまう」。こうした悩みの背景に、脳の働き方の個人差がかかわっているのなら、意志の弱さを責めるより、医療の力を借りることが合理的な選択です。実際、米国南カリフォルニア大学の Hendershot 博士らによるランダム化比較試験では、肥満症や糖尿病の治療に使われる GLP-1 受容体作動薬セマグルチド(オゼンピック/ウゴービ)を少量から 9 週間投与したところ、アルコール使用障害の成人 48 人で、1 回あたりの飲酒量や飲酒への渇望が減り、喫煙者では 1 日の喫煙本数も減少しました(Hendershot et al., JAMA Psychiatry 2025)。小規模な第 2 相試験であり、日本ではこの目的での使用は承認されていませんが、「行動の背景にある体の仕組み」が治療の標的になりうることを示した注目の結果です。
家族歴は、自分のリスクを知るための大切な情報です。親やきょうだいに糖尿病、喘息、心臓病、あるいは喫煙や多量飲酒の傾向がある方は、ぜひ診察の際にお伝えください。きょうだい研究が示したように、家族に共通する部分には変えられる環境も含まれています(Yengoet al., 2026)。食卓の内容や家庭での禁煙など、家族ぐるみで取り組むことは、ご自身だけでなくお子さんの将来の健康にもつながります。
そして、身体活動の遺伝率は 0.10 と、今回調べた性質のなかでも低い部類でした。運動習慣は、遺伝よりも環境や工夫で変えやすい行動だといえます。当院では、運動療法による生活習慣病の改善支援、血液検査や HbA1c による糖尿病の早期発見、呼吸機能検査による喘息の評価、CT・超音波による内臓脂肪や動脈硬化の評価を行っています。遺伝的な「なりやすさ」を前提に、早めに数値で確かめ、続けられる方法を一緒に考えていきましょう。

おわりに ― 遺伝子は「なりやすさ」を語るが、「結末」は語らない

約 50 万組のきょうだいを対象とした今回の研究は、喫煙や飲酒といった病気のリスクとなる行動にも、2 型糖尿病や喘息といった病気そのものにも、遺伝子が直接かかわっていることを、家庭環境の影響を切り離したうえで示しました(Yengo et al., 2026)。同時に、その遺伝率は双子研究より約 4 割低く、家庭で共有される環境の影響も無視できないことが明らかになりました。
遺伝子は「なりやすさ」を教えてくれますが、「結末」までは決めていません。遺伝的リスクが高い人ほど、生活改善の効果が大きいというデータもあります。タバコがやめられない、お酒が減らせない、体重が戻ってしまう。そうした悩みを「自分の意志が弱いから」と一人で抱え込まず、どうぞお気軽にご相談ください。まんかいメディカルクリニックは、日曜・祝日も診療を行い、救急救命士が常駐する体制で、皆さまの「変えられる未来」を医学の力で支えてまいります。

FAQ ― よくあるご質問

Q1. 親が 2 型糖尿病です。私も必ず糖尿病になるのでしょうか?

必ずなるわけではありません。きょうだい研究による 2 型糖尿病の遺伝率は 0.43 で、残りの半分以上は遺伝以外の要因で説明されます。しかも、家族に共通する要因の中には、食生活などの変えられる環境が含まれていることが示されました(Yengo et al., Nat HumBehav 2026)。遺伝リスクが高い人でも生活習慣介入で減量効果が得られることが確認されています(Smit et al., Nat Med 2025)。家族歴のある方は、定期的に血糖値や HbA1cを測り、早めに対策を始めることをおすすめします。

Q2. タバコがやめられないのは、遺伝のせいですか?意志が弱いだけですか?

喫煙を始めるかどうかには遺伝率 0.34 の遺伝的な影響があり(Yengo et al., 2026)、約340 万人の解析では喫煙・飲酒に関連する遺伝的変異が約 4,000 個見つかっています(Saunders et al., Nature 2022)。ニコチンへの反応の個人差もあり、やめにくさを意志だけで説明するのは適切ではありません。だからこそ、一人で我慢するより、禁煙補助薬などの医療的な支援を使うことが成功への近道です。遺伝の影響は「やめられない理由」ではなく、「支援を受けてよい理由」と考えてください。

Q3. 遺伝子検査を受ければ、自分の病気のリスクや性格がわかりますか?

現時点では限定的です。きょうだい研究で示された遺伝率のうち、実際に特定されている遺伝子で説明できるのはごく一部にとどまります(Yengo et al., 2026)。肥満の遺伝リスクスコアは 500 万人以上のデータで精度が大きく向上しましたが、それでも個人の将来を確実に言い当てるものではなく、欧州系以外での予測精度は低いことも課題です(Smitet al., Nat Med 2025)。現実的には、家族歴の聴取と、血液検査・画像検査などで今の体の状態を確かめることが、最も確実なリスク評価です。

Q4. 運動が続かないのは、生まれつきの体質でしょうか?

運動習慣にも遺伝の影響はあり、約 70 万人の解析では運動や画面視聴時間に関連する 99の遺伝子領域が見つかっています(Wang et al., Nat Genet 2022)。ただし、きょうだい研究での身体活動の遺伝率は 0.10 と低く、双子研究の 0.47 より大幅に小さいことがわかりました(Yengo et al., 2026)。つまり運動習慣は、遺伝よりも環境や工夫によって変えやすい行動です。短時間の運動を生活の中に組み込むなど、続けられる形を見つけることが大切です。

Q5. お酒の量がなかなか減らせません。薬で手助けしてもらえますか?

飲酒量には遺伝率 0.18 の遺伝的影響があり(Yengo et al., 2026)、問題のある飲酒には110 の遺伝子領域が関係していることが報告されています(Zhou et al., Nat Med 2023)。アルコール依存症には承認された治療薬があり、専門医療機関での治療が可能です。また、GLP-1 受容体作動薬セマグルチドが飲酒量や渇望を減らしたという小規模な臨床試験もありますが(Hendershot et al., JAMA Psychiatry 2025)、日本ではこの目的での使用は承認されていません。まずは現在の飲酒量や肝機能を確認し、適切な支援先を一緒に考えましょう。

参考文献

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  2. Saunders GRB, Wang X, Chen F, et al. Genetic diversity fuels gene discovery for tobacco
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    Prev. 2024;23:200350. https://doi.org/10.1016/j.ijcrp.2024.200350
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※本コラムは医学的情報の提供を目的としたものであり、個別の診断・治療を代替するものではありません。気になる症状がある方は医療機関にご相談ください。

記事監修者田場 隆介

医療法人社団 青山会 まんかいメディカルクリニック 理事長

医療法人社団青山会代表。兵庫県三田市生まれ、三田小学校、三田学園中学校・同高等学校卒業。 1997(平成9)年岩手医科大学医学部卒業、町医者。聖路加国際病院、淀川キリスト教病院、日本赤十字社医療センター、神戸市立医療センター中央市民病院を経て、2009(平成21)年医療法人社団青山会を継承。 2025年問題の主な舞台である地方の小都市で、少子高齢化時代の主役である子どもと高齢者のケアに取り組んでいる。

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