病気と健康の話

【血糖値】栄養は「エネルギー」ではなく、体へのメッセージ ―過栄養が代謝を書き換えるメカニズムと、その引き返し方

はじめに ― 「食べすぎ」は体の中で何をしているのか

「食べすぎ」は、「余ったカロリーが脂肪になる」という単純なモデルが思い浮かぶのではないでしょうか。しかし、この十数年の代謝研究が明らかにしてきたのは、それよりもはるかに精緻で、そして少し不気味な事実でした。
2026 年10月、米国糖尿病学会の学術誌Diabetesは、過剰な栄養素が代謝に及ぼす影響を専門とするMark A. Herman医師を紹介する特集を掲載しました(Page, Diabetes 2026)。そのなかで Herman 医師は、「私たちは、食物を単なるカロリー源とみなすのではなく、遺伝子発現やホルモン分泌、代謝、そして健康そのものに影響を与える複雑な生物学的シグナルとして理解し始めている」と述べています。食べたものは、細胞に指示を出す「情報」である――この視点の転換が、いま肥満と糖尿病の研究を大きく動かしています。
本コラムでは、この「栄養は細胞への指示である」という切り口から、過栄養(overnutrition)が代謝を書き換えていく道筋を、欧米の最新論文 10 件を手がかりにたどります。肝臓では何が起きているのか、脂肪組織の「貯蔵限界」とは何か、超加工食品や甘い飲みものはなぜ問題になるのか、そして「臨床的肥満」という新しい定義は何を変えたのか。最後に、どこから引き返せるのかを、エビデンスに基づいて具体的にご紹介します。

1. 「過栄養」とは何か ― 体重計では測れない過剰

過栄養とは、摂取したエネルギーや栄養素の量が、その人の体が安全に貯蔵し処理できる能力を超えた状態を指します。ここで重要なのは、この「能力」に大きな個人差があるという点です。体重やBMIが同じでも、代謝が破綻する方とそうでない方がいるのは、このためです。2025年にLancet Diabetes & Endocrinology 誌に発表された国際委員会の報告は、BMIという単一の指標を健康状態の代替指標として用いることの限界を明言し、脂肪の「量」だけでなく「分布」と「臓器機能への影響」によって評価すべきだと提言しました(Rubino et al., 2025)。
実際、日本人を含むアジア人ではBMI が25 未満であっても内臓脂肪が蓄積し、脂肪肝や糖代謝異常をきたす例が珍しくありません。欧州肝臓学会・欧州糖尿病学会・欧州肥満学会が2024 年に合同で公表したMASLD(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)の診療ガイドラインでも、BMI が正常範囲にある「やせ型 MASLD」が独立したカテゴリーとして扱われ、管理上の注意が促されています(EASL-EASD-EASO, J Hepatol 2024)。
つまり過栄養とは、「太っている状態」ではなく、「その人の代謝の受け皿があふれている状態」と理解するのが正確です。体重計の数字が去年と変わっていなくても、肝臓や筋肉、心臓のまわりに脂肪が入り込み始めていれば、それはすでに過栄養なのです。逆に、体重が大きく減っていなくても、内臓脂肪や肝臓の脂肪が減っていれば、代謝は確実に改善へ向かっています。

2. 栄養素は「情報」である ― 糖を感知するスイッチ、ChREBP

では、体はどうやって「栄養が多すぎる」ことを知るのでしょうか。Herman 医師の研究室が長年追いかけてきたのが、ChREBP(糖応答配列結合タンパク質)と呼ばれる転写因子です。ChREBP は食事に含まれる炭水化物の量を感知し、それに応じて細胞の遺伝子プログラムを切り替えるスイッチとして働きます(Page, Diabetes 2026)。血糖値という「結果」の前に、細胞レベルでは遺伝子の読み出し方そのものが変わっているということです。
とりわけ注目されているのが果糖(フルクトース)です。Herman 医師らの研究は、果糖がChREBP を強力に活性化し、肝臓の脂質代謝、インスリン感受性、さらには全身のエネルギーバランスにまで影響する経路を書き換えることを示してきました(Page, Diabetes 2026)。同じ「糖質100グラム」であっても、その組成によって細胞が受け取る指令は異なる。栄養を情報として見るとは、こういうことです。
この視点は臨床的にも重要です。カロリー計算だけを頼りにした食事指導が、しばしば期待した結果を生まないのは、栄養素が単なる数値ではなく、遺伝子発現を通じて代謝の「設定」そのものを変えてしまうからだと考えられます。Herman 医師は「栄養科学はこれから、肥満や糖尿病、関連疾患の予防・治療戦略の両方を変える可能性を秘めている」と述べています(Page, Diabetes 2026)。

3. 糖はこうして脂肪になる ― 肝臓のデノボ脂質合成とMASLD

過栄養のシグナルを最初に、そして最も強く受け取る臓器が肝臓です。余剰の糖質、とりわけ果糖は、肝臓で「デノボ脂質合成(de novo lipogenesis)」と呼ばれる経路を通じて中性脂肪に作り替えられます。ChREBP はこの経路の鍵を握る転写因子であり、糖の過剰が肝臓の脂肪蓄積へ直結する分子的な道筋を説明します(Page, Diabetes 2026)。「脂っこいものを控えているのに脂肪肝と言われた」という戸惑いの正体が、ここにあります。
この結果として生じるのが脂肪肝です。国際的には近年、従来の NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)に代わって MASLD(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)という名称が用いられるようになりました。脂肪肝が肝臓だけの問題ではなく、心血管代謝リスクと不可分であることを、名称そのものに織り込んだ変更です。EASL-EASD-EASOガイドラインは、MASLDを世界で最も頻度の高い慢性肝疾患と位置づけ、2 型糖尿病や肥満を有する方では有病率がさらに高くなると記載しています(EASL-EASD-EASO, J Hepatol 2024)。
重要なのは、脂肪肝が「様子を見てよい所見」ではないという点です。同ガイドラインは、体重のおよそ 5%の減少で肝臓の脂肪が、7〜10%の減少で脂肪肝炎や線維化が改善しうるとし、体重管理をMASLD治療の基盤に据えています(EASL-EASD-EASO, J Hepatol 2024)。当クリニックでは、腹部超音波検査と CT により肝臓の脂肪化と内臓脂肪の程度を評価し、採血による肝線維化の推定と組み合わせて経過を追っています。

4. 脂肪組織の「貯蔵限界」 ― あふれた脂肪はどこへ行くのか

皮下脂肪組織は、本来きわめて優秀な緩衝装置です。余ったエネルギーを安全な形で閉じ込め、ほかの臓器を守る役割を担っています。問題は、この貯蔵能力に個人差のある上限が存在することです。上限を超えると、脂肪は本来たまるべきでない場所――肝臓、骨格筋、心臓のまわり、膵臓、腎臓の周囲――に沈着し始めます。これを異所性脂肪と呼びます。
異所性脂肪はインスリンの効きを悪くし、インスリン抵抗性を生みます。すると血糖を下げるために膵臓はより多くのインスリンを分泌し、その高インスリン状態がさらに脂肪合成を促すという悪循環が回り始めます。Herman 医師が「栄養素がどのように感知され、それが遺伝子プログラムにどう翻訳され、全身の生物学的機能、代謝、そして心血管代謝リスクにどう波及するか」を研究の中心に据えているのは、まさにこの連鎖を解きほぐすためです(Page, Diabetes 2026)。
2025 年の国際委員会報告が、BMIに加えて腹囲やウエスト身長比といった体脂肪分布の指標を併用するよう求めたのも、この異所性脂肪の問題を日常診療で捉えるためです(Rubino et al., 2025)。体重という一つの数字よりも、脂肪が「どこに」あるかのほうが、代謝にとってははるかに重要なのです。当クリニックでは、InBodyによる体組成分析とCTによる内臓脂肪の評価を組み合わせ、この「見えない過剰」を可視化しています。

5. 「何を」だけでなく「どう加工されたか」 ― 超加工食品の無作為化試験

過栄養を語るとき、従来は栄養素の組成――糖質、脂質、食塩の量――が議論の中心でした。しかし近年、食品が「どの程度加工されているか」そのものが独立した因子ではないか、という問題提起がなされています。加工の過程で食品の物理的構造が壊され、口当たりがよく、早く食べられ、満腹信号が遅れて届くようになるためです。
2025 年、Nature Medicine 誌に英国から重要な無作為化クロスオーバー試験が報告されました(Dicken et al., 2025)。参加者は、いずれも英国の公式な食事ガイドライン(Eatwell Guide)に適合するよう設計された2種類の食事――超加工食品を中心とした食事と、最小限にしか加工されていない食品を中心とした食事――を、それぞれ8週間ずつ、量を制限されずに続けました。栄養素の構成は揃えられており、違いは加工度だけです。
結果は明瞭でした。体重は最小加工食の期間に平均 2.06%減少したのに対し、超加工食の期間では1.05%の減少にとどまりました(群間差1.01%、p=0.024)。体脂肪量(差0.98kg)、体脂肪率、内臓脂肪の指標、中性脂肪もいずれも最小加工食のほうが良好で、「食べたい」という衝動を抑えにくい感覚も最小加工食のほうが改善していました(Dicken et al., 2025)。栄養表示の数字が同じでも、体の反応は同じではない――「ガイドラインどおりに食べているから加工度は問わない」とは、もはや言えないということです。

6. 甘い飲みものが世界に残した代償 ― 184か国の推計

過栄養のシグナルのうち、最も無自覚に取り込まれやすいのが液体の糖です。固形の食事と異なり、糖入り飲料は満腹感をほとんど生まないまま、果糖とブドウ糖を短時間で肝臓へ送り込みます。前章までに述べた ChREBP とデノボ脂質合成の観点からいえば、これは肝臓にとって最も負荷の高い糖の届き方のひとつです。
2025 年にNature Medicine 誌へ発表された184か国を対象とする推計は、その影響の大きさを具体的な数字で示しました(Lara-Castor et al., 2025)。2020年の1年間に、糖入り飲料に起因して新たに発症した2型糖尿病は世界でおよそ220万例、心血管疾患はおよそ120万例と推計されています。これは新規に発症した2型糖尿病の9.8%、心血管疾患の3.1%に相当し、障害調整生存年数(DALYs)に換算すると1,250万年に及びます。
注目すべきは、この負担が世界に均等ではなく、ラテンアメリカ・カリブ海地域(新規 2 型糖尿病の24.4%)やサハラ以南アフリカ(同 21.5%)に強く偏っていた点です(Lara-Castor et al., 2025)。栄養の問題が、個人の意思の問題であると同時に、手に入る食べもののあり方――食環境――の問題でもあることを示す結果といえます。日々の診療でも、清涼飲料水やスポーツドリンク、加糖コーヒーの習慣を伺うことは、食事内容そのものの聞き取りと同じくらい重要だと考えています。

7. 肥満の定義が変わった ― 「臨床的肥満」という考え方

2025 年、Lancet Diabetes & Endocrinology 誌に、56 名の専門家からなる国際委員会による報告が発表されました(Rubino et al., 2025)。世界各国の学会から支持を受けたこの報告は、肥満の定義と診断を根本から組み替えるものとして、医学界に大きな影響を与えています。
委員会はまず、BMI 単独での診断から離れるよう求めました。BMI が高い場合であっても、腹囲やウエスト身長比といった体脂肪分布の指標、あるいは体組成の直接測定によって、実際に体脂肪が過剰であることを確認すべきだとしています。そのうえで、体脂肪の過剰によってすでに臓器機能の障害や日常生活の制限が生じている状態を「臨床的肥満(clinical obesity)」、体脂肪は過剰であるものの臓器機能は保たれ、将来のリスクが高まっている状態を「前臨床的肥満(preclinical obesity)」と定義しました(Rubino et al., 2025)。
この区別は実務のうえで大きな意味を持ちます。臨床的肥満は「将来のリスク因子」ではなく、それ自体が治療を要する疾患として扱われます。一方、前臨床的肥満の方には、過剰な医療化を避けつつ、食事・運動を中心とした予防的介入と定期的な評価が推奨されます。過栄養を体重の多寡ではなく臓器への影響として捉え直す――この転換が、いままさに進行しています。

8. どこから引き返せるのか ― 生活療法と薬物療法のエビデンス

過栄養の生理学が精緻になる一方で、介入のエビデンスもこの数年で大きく前進しました。米国糖尿病学会の「Standards of Care in Diabetes—2026」は、体重の3〜7%の減少で血糖とその他の心血管危険因子が改善し、10%を超える持続的な減量では疾患修飾的な効果や 2型糖尿病の寛解も期待できると整理しています(ADA, Diabetes Care 2026)。目標は「標準体重」ではなく、達成可能で維持できる減量幅であるという考え方です。
食べる「時間帯」も検討されています。Annals of Internal Medicine誌に報告された無作為化試験では、メタボリックシンドロームがあり、すでに内服治療を受けている108名を対象に、1日の食事を8〜10時間の範囲に収める時間制限食を3か月間継続しました。その結果、対照群に比べて体重・BMI・腹部体幹脂肪が3〜4%多く減少し、HbA1cを含む代謝指標も改善しました。しかも除脂肪量(筋肉量)は保たれています(Manoogian et al., 2024)。カロリーを数えずに実行できる点でも、現実的な選択肢といえます。
薬物療法の進歩も著しいものがあります。肥満と前糖尿病を有する1,032名を176週間追跡した SURMOUNT-1 試験では、チルゼパチド(マンジャロ/ゼップバウンド)により体重が最大19.7%減少し、2 型糖尿病の新規発症はプラセボ群の 13.3%に対して 1.3%(ハザード比 0.07)に抑えられました(Jastreboff et al., 2025)。心血管イベントについても、17,604名を対象としたSELECT試験でセマグルチド(オゼンピック/ウゴービ)が主要心血管イベントを8.0%から6.5%へ低減しています(Lincoff et al., 2023)。
肝臓に対しても治療の選択肢が生まれました。脂肪肝炎(MASH)と線維化を有する患者を対象としたMAESTRO-NASH 試験では、甲状腺ホルモン受容体βに選択的に作用するレスメチロムが、脂肪肝炎の改善と線維化の改善という二つの指標のいずれにおいてもプラセボを上回り、この領域で初めて承認された薬剤となりました(Harrison et al., 2024)。ただし、いずれの薬剤も食事・運動療法を置き換えるものではなく、適応と安全性の評価を前提とした選択肢である点は変わりません。

おわりに ― 「食べすぎ」を数字ではなく現象として診る

過栄養とは、単に摂取カロリーが多い状態ではありません。細胞が受け取るシグナルが過剰になり、遺伝子の読み出し方が書き換えられ、脂肪組織の受け皿があふれ、肝臓や筋肉に脂肪が入り込み、インスリンが効かなくなっていく――そうした一連の現象です。だからこそ、体重計の数字だけでは判断できませんし、逆に体重が大きく変わらなくても、内側では着実に改善が進んでいることもあります。
まんかいメディカルクリニックでは、内科・糖尿病内科の視点から、CT による内臓脂肪の評価、腹部超音波による脂肪肝の評価、InBody による体組成分析、血液検査による肝機能・脂質・血糖の評価を組み合わせ、「いま体のどこに負担がかかっているのか」を可視化したうえで、食事・運動療法から必要に応じた薬物療法(GLP-1 受容体作動薬を用いた減量プログラムを含む)までをご提案しています。日曜・祝日も診療しており、平日に時間の取りにくい方もご相談いただけます。
健診で「脂肪肝」「中性脂肪高値」「血糖値が高め」と指摘されたまま、様子を見ておられる方は少なくありません。過栄養は、早い段階であれば引き返せる現象です。気になる結果をお持ちの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

FAQ ― よくあるご質問

Q1. カロリーさえ守っていれば、何を食べても同じですか?

同じではありません。2025 年に Nature Medicine 誌へ報告された英国の無作為化クロスオーバー試験では、栄養素の構成を公式の食事ガイドラインに合わせて揃えたうえで加工度だけを変えたところ、最小限の加工食品を中心とした食事のほうが体重が約 1%多く減少し、体脂肪量や内臓脂肪の指標、中性脂肪も良好でした(Dicken et al., 2025)。また、果糖のような特定の糖質は、転写因子 ChREBP を介して肝臓の脂質合成を強く促すことが知られています(Page, Diabetes 2026)。カロリーは重要な枠組みですが、それだけでは体の反応を説明しきれません。

Q2. 果物は食べないほうがよいのでしょうか?

果物そのものを避ける必要はありません。問題になりやすいのは、食物繊維や水分と切り離された形で、短時間に大量の果糖が肝臓に届く摂り方です。その典型が糖入り飲料で、184か国を対象とした推計では、2020年の1年間に世界でおよそ220万例の2型糖尿病と120 万例の心血管疾患が糖入り飲料に起因すると算出されています(Lara-Castor et al., 2025)。丸ごとの果物は食物繊維を伴って吸収が緩やかであり、疫学的な評価も異なります。まずは清涼飲料水・加糖コーヒー・スポーツドリンクの習慣を見直すことをお勧めします。

Q3. BMI が正常なら、代謝は心配しなくてよいですか?

残念ながら、そうとは限りません。2025年の国際委員会報告は、BMI単独を健康状態の指標とすることの限界を明示し、腹囲やウエスト身長比、体組成の直接測定を併用するよう求めています(Rubino et al., 2025)。実際、BMIが正常範囲でも肝臓に脂肪が蓄積する「やせ型 MASLD」は、欧州のガイドラインで独立したカテゴリーとして扱われています(EASL-EASD-EASO, J Hepatol 2024)。当クリニックでは腹部超音波・CT・InBodyにより、BMI では見えない脂肪の分布を確認しています。

Q4. 食べる時間帯は、本当に関係があるのでしょうか?

関係するという臨床試験のデータがあります。メタボリックシンドロームがあり、すでに内服治療を受けている108名を対象とした無作為化試験では、1日の食事を8〜10時間の範囲に収める方法を 3 か月続けたところ、対照群に比べて体重・BMI・腹部体幹脂肪が3〜4%多く減少し、HbA1c などの代謝指標も改善し、除脂肪量(筋肉量)は保たれました(Manoogian et al., 2024)。ただし、糖尿病治療薬を使用中の方では低血糖の懸念があります。自己判断で長時間の絶食を行うことは避け、主治医にご相談ください。

Q5. GLP-1 受容体作動薬などのいわゆる「やせ薬」は、使ったほうがよいのでしょうか?

適応のある方には有力な選択肢ですが、生活療法の代わりにはなりません。米国糖尿病学会の2026 年版指針は、体重の3〜7%の減少で血糖と心血管危険因子が改善し、10%を超える持続的な減量ではさらに大きな効果が期待できると整理しています(ADA, Diabetes Care 2026)。実際、肥満と前糖尿病を有する方を176週間追跡した試験でチルゼパチドは最大 19.7%の減量と 2 型糖尿病発症の大幅な抑制を示し(Jastreboff et al., 2025)、SELECT 試験ではセマグルチドが主要心血管イベントを減少させました(Lincoff et al., 2023)。一方で消化器症状などの副作用があり、適応と安全性の評価が欠かせません。当クリニックでは医学的な評価のうえで、GLP-1関連治療のご相談を承っています。

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※本コラムは医学的情報の提供を目的としたものであり、個別の診断・治療を代替するものではありません。気になる症状がある方は医療機関にご相談ください。

記事監修者田場 隆介

医療法人社団 青山会 まんかいメディカルクリニック 理事長

医療法人社団青山会代表。兵庫県三田市生まれ、三田小学校、三田学園中学校・同高等学校卒業。 1997(平成9)年岩手医科大学医学部卒業、町医者。聖路加国際病院、淀川キリスト教病院、日本赤十字社医療センター、神戸市立医療センター中央市民病院を経て、2009(平成21)年医療法人社団青山会を継承。 2025年問題の主な舞台である地方の小都市で、少子高齢化時代の主役である子どもと高齢者のケアに取り組んでいる。

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